たけしの健康エンターテイメント 家庭の医学「歯周病偏」の記事を載せます(本文は自院の別のHPより引用)

2010年10月12日放映の「たけしの家庭の医学」では、「歯茎からの出血が招く恐ろしい病」というタイトルで、歯周病について解説していました。実例として番組で取り上げられた【13年程前から徹底した健康管理をしていたが、わずか1分しか歯磨きをしていなかった71歳の主婦】の話には驚きました。
その女性は、人一倍身体には気を遣い、魚と野菜中心のヘルシーな食事を採り、毎日1時間のウォーキングも欠かさないというほど健康意識が高かったが、歯磨きに関してだけは、わずか一分程度のおおざっぱなものだったという。良く聞いてみると60歳近くまで全て自分の歯で、いわゆる「歯医者知らず」だったとのこと。
そのため、歯ぐきからの出血もたいして気にも留めず、「健康」を謳歌していたようだ。ところが、あるとき歯ぐきの腫れが原因で歯科を受診して重度の歯周病ということが判明。番組の表現によれば「熟れたトマトのように赤く大きく腫れ上がった」そうだ。
驚いた本人は、半年間きちんと歯科に通い続け、治療後も丁寧な歯磨きを心がけていたと言う。
ところが、、、、悲劇は2年後のある日、突然起こった。
ある日の朝、散歩中に、これまで経験したことのないような激しい喉の渇きを覚え、夜間にも異常な渇きが続くため、内科を訪れると、重度の糖尿病と診断されたそうだ。
最近の研究によれば、歯周病菌が糖尿病の発症を促す因子として注目されている。
いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「糖尿病と歯周病の関係」を調べてみると、歯周病菌が血管の中に侵入し炎症が起こると、サイトカインという物質が出来る。このサイトカインというのは「白血球の汗」と呼ばれ、白血球が進入してきたバイ菌や異物を攻撃する時に出る「汗」で、言ってみれば人間の免疫機能の主役の一人と言っても良い。
ところが、このサイトカインの一種である「TNF-α」という物質が、出血性の壊死を生じさせるという怖い働きをして血液中のインスリンの働きを妨げ、血糖値を上昇させ、重度の糖尿病となってしまう。
もちろん番組の中でも言っているように、歯周病菌だけで糖尿病が発症するワケではないが、食生活の問題などが加わり、歯周病菌が糖尿病の後押しをしてしまうと考えられているということのようだ。
ちなみに、この番組は2009年末まで「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」という名前で放映されていたが、2010年より体に良く、長続きする健康法の提案を目的に、“学んで楽しい! やって楽しい健康法!!”というコンセプトにリニュアルされ、「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学」と改題された。