健康のバロメーターは色々ありますが、「病院にかかったことがねっ」という事が一番説得力があります。5月3日の毎日新聞の記事です。本当の医療費削減は何かを?考えさせられる記事です。何回かに分けて、歯が残ることのメリットを書いていきます。
<東北大調査>歯が少ないと医療費高額に
残っている歯が少ないほど1カ月間の平均医療費(歯科を除く)は高くなることが、50歳以上の約3万人を対象とした渡辺誠・東北大大学院教授(加齢歯科学)らの調査で分かった。歯が4本以下しか残っていない人は、20本以上の人に比べ約5600円も高かった。歯の本数と医療費との関係の大規模な調査は例がなく、渡辺教授は「歯に気を使う人は全身の健康に対する意識も高く、医療費を抑えることにもつながっているのではないか」と分析している。
研究チームは、宮城県国民健康保険団体連合会の協力を得て、昨年5月に歯科を受診した50歳以上の人のうち、歯の保有本数が分かる3万1548人分の匿名化されたレセプトを分析した。
成人は親知らずを除き28本永久歯が生える。
残った歯の数ごとに同月の平均医療費を計算すると、▽0~4本は3万3654円▽5~9本は3万1863円▽10~14本は3万909円▽15~19本は2万9124円▽20本以上は2万8047円――で、本数が少ないほど高額になった。
また、高齢になるほど残った歯の本数による月平均医療費の差は広がる傾向にあった。80歳の人では、残った歯が20本以上は3万5346円だったのに対し、4本以下は4万9987円で約1万5000円の開きが出た。
疾患別では、消化器系や呼吸器系疾患、がんなどで、歯が19本以下しか残っていない人の医療費が20本以上の人に比べ明らかに高くなっていた。
渡辺教授によると、歯がなくなり、十分に食べ物をかみ砕けないと消化器に障害がでることがある。口の中の状態が悪いと、呼吸器系への細菌感染なども起きやすくなると言う。【大場あい】
(毎日新聞) – 5月3日3時10分更新