私の過去を書きました

歯医者になって

「きづき」の連続

小さい頃のこと、家のこと、学生の頃のことを非常に簡単に書きました。「こいつはこんなんで大丈夫かな?」と思われるでしょうが、大丈夫です。

劇的なこと、考えさせられることが山のように起きたのは、開業してからでした。

そしてそれは今も起き続けています。歯科医になって20年近く、今も「きづき」の連続です。研修会や、発表会で、殆んどの土日は潰れています。子供と遊ぶ時間を腐心して作ります。ゴルフはここ8年一度も行ってません。だからこそ、「仕事がつまらない」とか「おもしろくない」という言葉は、私の歯科医人生にはありません。その大きな理由を二つ挙げてみます。少し文章が硬く熱くなりますが読んでください。

 

それはなぜ?その1 「咬み合わせの不思議)」

咬みあわせを見る機械、「シロナソ」を購入したのは、1997年5月9日です。なぜわかる?機械の裏側にマジックで日付が書いてあるからです。強い磁石を前歯につけて、アンテナを立てて、磁場の動きをコンピューターで拾い、分析する機械です。当時、大阪大学の教授であった丸山先生が考案された診断法で、出会った時は、これしかない!!と感動したものでした。「なぜこの歯が抜けるのか?」「どうしてこの歯が残るのか?」こんな単純なことが今でも歯科界ではわかっていません。

歯槽膿漏や、虫歯や、歯磨きや、治療だけでは、説明がつかないことが、「シロナソ」を使うとわかりました。人間生きていくためには、食事をしないといけません。そのためには咬まないといけません。だからこそ、咬むという行為は、自然で、患者さんはなかなか気付かないものです。そこを調べて、考えて、治療する、とても大変です。だって、患者さんは気付いてないことですから。説明に、悪戦苦闘しました。今までの歯科医院では、言われたことの無いことを説明しなくてはいけないし、そもそも、患者さんが今現在は必要を感じてないことを言わなくてはいけない。食事はもちろん、咬み癖や、歯軋り、食いしばりなど意識してない人がほとんどです。治療法も、当時は症例も少なく、本にも書いてないし、自分でやるしかありません。大変でしたが、面白く非常にためになり、何より歯科治療に興味がわき続けました。上手くいくからです。手ごたえがあるからです。やりがいがあるからです。

今はまた診断が変わってきて、新しいことを学ばないといけない時期に来てるのかな?と感じています。身体全体のバランスを考えると、口が一番重要なのですが、それ以外の方法にも興味がわいてきました。かみ合わせについては、学会でも色々意見が分かれており、難しいところでもあります。私のスタンスは「治せなければ意味が無い」「良くなるためには手段を整える」「患者さんのゴールを沢山提示する」です。

 

それはなぜ?その2 「子供たちの変化、たった5ミリ」

虫歯の管理だけしていけば、いいのだろうか??ここ数年疑問が続いていました。テレビでは「歯医者さんでプラークコントロールしましょう」とありがたい宣伝をしてくれてます。「フッ素で虫歯予防しましょう」それで充分なのか?歯科医の責任はそれだけなのか?

明和小学校が出来た時から、学校検診をやっています。本当に虫歯の数は激減しています。代わりに、激増しています。なにが?歯並びと、咬み合わせの異常です。これは本当に、大問題です。今の子供たちの歯並びや咬み合わせの異常を引き起こしたものは?ずばり言うと「呼吸」「姿勢」が変わってきているからです。呼吸は24時間行います。必ず良くも悪くも結果が出ます。姿勢は身体にモロに影響します。

繰り返します。今の子供達の歯並びの悪さは、咬み合わせの異常は、呼吸と姿勢に大きく影響されているのです。乱暴に言うと生活習慣病なのです。ちょっとした注意で何とかなる可能性が大きいものです。「もどかしい!!」よくスタッフに言うせりふは「全員がうちの子供なら何とかなるのに」です。私の子供に対してやってることをみんなが実践してくれれば、それほどダメージは大きくならないのです。確かに今の子供たちは、顔が小さく、頭も小さいです。外で遊ぶ機会も場所も減っています。筋肉や骨格も昔と違うでしょう。歯が並ぶスペースにも制限があるでしょう。

ところが、多くの歯並びの悪いケースは、5ミリ足りないだけなのです。たった5ミリです、乳歯の時から管理していれば、減らせる数字なのです。

遺伝も確かにあります。それは事実です。ところがお隣の国、韓国では、30年ぐらい前まで出っ歯の子供はいなかったのです。殆んどは「受け口」と呼ばれる反対咬合だけでした。それが最近は、西洋化や、激しい受験戦争など、環境が激変してきました。そして、日本と同じような「歯並びの悪い子」が沢山出現してきています。環境が人間を肉体を変えるのです。私たちの祖父祖母、の時にダイエットやウォーキングなんて言葉があったでしょうか?健康器具や、サプリメントがありましたか?

口は、24時間使います。食事だけではありません。呼吸、会話、つばを飲む(一日2500回!!)お口の変化が異常が、身体に影響を、心や頭脳に影響を与える可能性は?大げさで脅かし口調ですが、本当だと思っています。アトピーは昔ありましたっけ?花粉症は?いろんなアレルギーは?キレル子供は?

環境は変えられません。いまさら昔の生活に戻ることは無理です。何が変えられるのか?何を守れるのか?興味のある方は待合室の色んな本を参考にしてください。矯正を勧めているのではありません、逆に矯正にならないようにと勧めているのです。私の守備範囲はお口です。この事が最近本当に気になって、広める努力をしています。使命だと思っています。子供たちが健やかに、育ってくれるように。未来を支えてくれるのは、今の子供たちです。

日々変化している自分、まだまだ成長

長文にお付き合いくださって有難うございます。読みにくい伝わりにくい表現も目立ち、言いたいことの半分も表現できていません。歯科医になってからは、日々変化している自分がいます。症例を重ねるごとに、考えは深まります。何か伝えたかったのです。日記を印刷してもいいのですが、本になりそうな量なので、あきらめました。歯科医になって、結婚して、開業して、子供が出来て、優秀なスタッフに支えられて、沢山の患者様に出会えて、まだまだ成長を続けていきます。あと15年この地で「土持歯科クリニック」を頑張ります。

ご質問等あれば、以下のメールアドレスに!!必ずお返事差し上げています。

e-mail

 

 

005_tクイズの答えは「牛」でした。

ある日突然普通の我が家に、軽トラックの荷台に乗った牛が1頭やってきました。運転席から降りてきたのは父でした。何事も無かったかのように玄関先に牛をつなぎました。まるで拾ってきた犬をつなぐように。天気の良い秋の日曜日の夕方でした。しばらくは車庫が牛小屋でした。